インドネシア赴任記録(バンドンより)

インドネシア バンドンに赴任。仕事や日常生活で気づいたことを織り交ぜながら赴任生活をつづっていきます。

インドネシアあるある

★「前向きな諦め」を

 

 インドネシアで生活していると、日本との生活環境のギャップストレスを感じてしまう人も多いことでしょう。至れり尽くせりだった日本と比べて、こちらでは理不尽なこと、不便なことを経験することも多いです。

 

 筆者も最初は戸惑うことが多かったのですが、次第に慣れて「まあこんなものだよね」と、多少のトラブル(?)には驚かなくなりました(笑)。

 

 ここでは、よく経験する「インドネシアあるある」をまとめています。

 

【目次】

1.インドネシアあるある(街中編)

2.インドネシアあるある(住環境編)

3.インドネシアあるある(仕事編)

 

1.インドネシアあるある(街中編)

(1)渋滞

 インドネシアといえば渋滞。とにかくバイクと車の数が多く、みんな我先にと進もうとします。車線なんておかまいなし。高速道路では、側道を走る車も・・・。

 目的地に行く時は、余裕を持ったスケジュールを組む必要があります。

 Google Mapで所要時間を調べても、途中の道が真っ赤なら、+@の時間で考えましょう。赤黒くなっている時は、1時間以上かかると思っていた方が良さそうです。

 なかなか進まず、ドライバーさんもイライラして、つい運転が荒くなりがちです。ドライバーさんの気をそらし過ぎるのも良くないですが、気分転換に、時折話しかけてあげましょう。自分自身の気持ちも落ち着かせるため、お気に入りの曲をかけるのも良いかもしれません。

 常日頃から渋滞する道なら、他に裏道やショートカットの道がないか、事前に情報収集しておくのも手です。ただ、下手に横道に入ると、かえって遠回りになることもあるので、地元の方にヒヤリングするのがベターです。

 

平日のジャカルタ、休日のバンドンは特に渋滞がひどい。

 

(2)おつり

 お店で現金払いの買い物した時は、レシートとおつりをチェックするクセをつけましょう。店員さんは、おつりの金額をたまに間違えます。小さい金額ならまだしも、大きい金額では損も大きくなります。

 また、特にローカル寄りのお店になると、小さすぎるおつりはレジに用意されておらず渡されないこともあります。店員さん、「おつりがない」という理由を平気で使います。といっても、日本円で1~2円程度のことが多いので、多少のことには目をつぶるしかないです。また、逆に、おつりがないからと支払いを負けてくれることもあります。

 

(3)物乞い

 道を歩いていると、ふらふらと近づいてきてお金をせびたり物を売りつけたりしようとする人がいます。基本的には、無視をするか首を横に振ったり手を横に振ったりして断ります。向こうもあまり期待していないのか、断るとすぐに諦め去っていくパターンが多いです。一度渡すと何度もせびられる可能性があるので、よく通る道ほど、渡さない方が良いです。

 

(4)売り切れ

 飲食店でよくありますが、メニューに載っていても「Kosong(コソン)/Habis(ハビス)」と言われることがあります。売り切れ、という意味ですね。いつ行っても売り切れの時は、元々最初から用意していないのでは、と疑いたくなるところもあります。

 本当に売り切れの場合もありますが、筆者の場合、一度売り切れと言われたものは、次来た時も手に入る可能性は低いと考えています。

 

(5)店員さんの態度

 店員さんの人数が多いお店もよく見かけます。暇なところは、ほぼ全員、椅子や床に座ってスマホをいじっています。お客さんが来ても、のっそり立ち上がり、だるそうに対応する人も・・・(笑)。お店によっては、お客さんに近づいて「Ada yang bisa saya bantu?(何か手伝うことはありますか)」と聞いてくる店員さんもいます。特に必要ない時は、「Tidak apa apa(大丈夫です)」「Lihat aja(見てるだけです)」と返しましょう。

 

(6)トイレ

 ショッピングモールなどのトイレに行くと、たいてい、スタッフが掃除しています。たくさん人が並んで待っているのに、個室から一人出るたびにモップ掛けして、次の人を通します。確かにインドネシアの個室トイレは、床が水浸しになっていることが多いです。が、そこまできれいにしなくても・・・と思います。

 また、ローカル寄りのお店や観光地では、入口で寄付金?としてトイレの利用料を支払う必要があります。大体、Rp 2,000のところが多いです。

 ローカル寄りのトイレには、ペーパーがありません。ペーパーホルダーがあるのに空っぽのところもあります。外出する時は、常にティッシュを持参しましょう。

 

ユーモアあふれるトイレの入口。

 

(7)信号のない道の横断

 道を渡る時、手を挙げて、もしくは手を車の方に突き出して、車を制しながらわたっている人を見たことはありませんか? バイクもびゅんびゅん走ってくる道を渡るのは、なかなか勇気がいりますよね。車の通りが多い道を渡る時、筆者がよくやるのは、次の二つのパターンで人を探します。

 一つ目は、周りに渡る人がいないか。車が途切れるタイミングを見計らい、さっと渡れる人についていくのが一番簡単で確実です。近づいてきた車やバイクも止まってくれるので、一緒に渡り切ってしまえます。

 二つ目は、道を渡るサポートをしてくれる人がいないか。お店から出る車を誘導する人でも構いません。笛を吹いて、行きかう車をストップさせてる人です。車の場合はチップを渡しますが、歩行者はチップ不要です。うまく車を止めてくれて、その間に道を渡ります。

 

信号機も標識もあてにしない。

 

(8)撮影は満足いくまで

 特に観光地であることですが、周りを気にせず、自分たちの気が済むまで写真撮影を続ける人が多いです。撮影スポットの場合、次の人が待っていても、列ができても、時間制限や枚数制限はありません。待つ方も、嫌な顔ひとつせず(そう見えるだけかもしれませんが)、辛抱強く待っています。

 

フォトスポットあると撮りたくなる心境。

 

2.インドネシアあるある(住環境編)

(1)停電

 突然、何の前触れもなく起きる停電。原因は様々で、アパートによっても発生頻度は異なるようです。早く復旧する時もあれば一晩泣き寝入りすることも・・・。最初はびっくりして不安になるかもしれませんが、頻度が重なると、「ああ、またか」ぐらいにしか思わなくなるかもしれませんね・・・。

 

(2)ネット

 ネット環境は不安定なところが多いです。雨が降る日は特に悪くなります。インドネシアでのチャットアプリはWhat's APPが主流ですが、日本にいる人とのやり取りはLINEを使っているという人も多いのではないでしょうか。LINEの方がつながり悪く、遅れて通知が届くことや、LINE着信が鳴らず、アプリを開いた時に通知が入ることもあります。

 

(3)アパートサービス

 住んでいるアパートによってサービスの質に差があると思いますが、筆者が住んでいるアパートは、比較的ローカル寄りの安いところ(約Rp 4,000,000/月)だからか、残念だと感じることも多々あります。

 例えば、

・ランドリーサービスで他人のものが返却される。

・ランドリーサービスで返ってきた洗濯物の洗剤のにおいがきつい。

・1回/月の部屋の清掃がいいかげん。(ほこりやクモの巣がそのまま・・・どこを掃除したのだろうと思うほど)

・部屋のウォーターサーバーの水交換を依頼しても、なかなか交換されない。(理由は様々・・・担当者が忙しい、ガロンが売り切れ。交換できなくても連絡がないので、日をまたいでいつ来るのかとやきもきさせられる)

 

3.インドネシアあるある(仕事編)

(1)時間にルーズ

 会議、訪問・・・約束事で時間を決めていても、時間通りにスタートしたことがほとんどありません。たいてい、遅れます。特に会議は、話が脱線したり細かい部分の確認まで入ったりして、予定していた時間より長引くことが多いです。

 

(2)言い訳多い

 期日までにできなかったら「忙しかった」。遅刻したら「渋滞していた」。自分が責められるのを恐れてか、第三者や不可抗力の理由をすらすらと述べます。

 

(3)役割の明確化

 オフィスにゴミが落ちていても、スタッフは拾いません。掃除は、清掃員の仕事だからです。

 仕事も、各担当者が決まっていると、担当者ではない人は、口出しや手伝いをしようとしません。その人の仕事を手伝うと、その人が「仕事ができない人」扱いされてしまうと考えているようです。

 

(4)プライベート重視

 仕事がたまっていても、用事がある時はさっと帰ります。これは逆に、日本人が見習っても良い部分かもしれませんね・・・。

 

(5)上を敬い、上に従う

 下から上に意見を言いにくく、上の人が決めたことに従う気質です。日本人が上司にあたる場合、最初はスタッフからの意見を聞きだすのに苦労します。スタッフからの相談は「指示待ち」状態になりやすいので、こちらの意見を言う前に「どう思う?」「どうしたら良いと思う?」と、スタッフの意見をまず聞くことに努めます。

 

(6)報連相の欠如

 困ったことがあると相談、質問してくるのに、そのタイミングが遅かったり、解決したら結果報告をしなかったり・・・。特に「経過報告」は、タイミングも含めて、最初にしっかり認識合わせをして、都度報告するよう徹底させることが大切です。気づいたら取り返しのつかない事態に陥っていた・・・ということがないようにしたいものです。

 

(7)安易に信じない

 スタッフに何か頼んだ時、「できる?」と聞いて「できる」と自信のある答えが返ってきても、信じないでください(笑)。安心して任せて放置すると、やっぱりできなかった・・・ということも少なくありません。上司を不安にさせないため、根拠のない自信で「できる」「大丈夫」と答えがちです。あるいは、本当にできると楽観視しているのか・・・。結果を見届けるまで、決して安心はできません。

 

<まとめ>

 インドネシア人の性格やこちらの生活環境を把握して、ある程度の不便さには妥協、諦めの心を持ちましょう。期待しすぎると裏切られた時のショックが大きく、ストレスがたまります。「こんなもの」と思うことが増えると、イライラも抑えられるかもしれません・・・。(とはいえ、イライラする時はイライラすると思いますが。そういう時は、自分なりの気分転換の方法を決めておいて、ストレス発散するしかないです)